(この記事は2018年5月24日に書かれた記事の再掲載となります)
マンガ大好き斉藤です。自分の持っているコミックスなら写真を撮ってアップしてもなんとなく大丈夫かなぁと思い、ついついマンガ紹介ばかり記事にしてしまいます。イタシカタナシ!
さて、今回はネット連載の作品で、裏サンデーに掲載されている、山本章一の『堕天作戦』をオススメします。
ネット連載、しかもまだ完結してもいない作品を猛プッシュするのは少し抵抗がありますがそれでも「こんなに面白い作品を知ってもらわないわけにはいかない!」という、謎の使命感!
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物語の舞台は、現代の科学文明が衰退し風化するほどの遥か未来。人間がいれば魔族もいる、銃もあれば魔法もあるかなり混沌とした世界観。人間や魔族が国や組織に分かれて、この現代社会のように戦争を繰り返しています。(利害が一致すれば人間と魔族で共闘も茶飯事っていうのがなんかリアル)
そんな中、魔族の陣営に捕らわれて処刑を受けているのが、この物語の主人公 “アンダー”。しかもこの処刑はアノ手コノ手でもう何度も繰り返されているうちの1回にすぎません。どういうこと? そうです、主人公のアンダーは世界に数人しか確認されていない “不死者”!
死なないのを良いことに、爆弾抱えて特攻させられたりと戦いに利用されるのを繰り返すうちにアンダーの感情は次第にマヒしていき、不死者だけど心は死んだママなんです。なんか可哀想。何度も戦争に身を投じ、人間の愚かさをイヤというほど見せつけられてきて、心をカラッポにしていたアンダーが 一巻で出会う魔族の女性 “レコベル”によって、正気を取り戻すところから物語は大きく回転しはじめます。

超人機械(神様みたいな対象ね)が作ったとされる、はるか上空に浮かぶ謎の巨大な五芒星。装甲を取り付けて、飛行機というかバルキリーのような姿で戦場を蹂躙する竜とその乗り手。空間を削り取る “虚術” を使う、人造人間のシバ(アフロだけど強い人)。両手から衝撃波を発して、生身で空をカッ飛ぶ雷撃将ボルカ。その他、魅力的なキャラクターが次々に登場し、混沌とする戦局にアンダーを巻き込みます。

化け物扱いされても、普通の人間に憧れるアンダーのどこか浮世離れした感覚と、爆弾で吹き飛ばされようが炎で焼かれようが数秒で再生する異形の戦いぶりが、共感できそうでできない読者の怖いもの見たさを刺激して夢中でページをめくらせます。

絵はちょっと独特な印象? でもキャラの描きわけが上手にできています。感情や意図を巧みにちりばめた、絶妙なやりとりの間と 独特の台詞まわし。シリアスに偏りがちなストーリーのバランスをとる、秀逸な笑いのスパイス。馴染めない人にはイマイチ、でもハマれば中毒的なまでのインパクトを残すこと間違いなし。
ただ最近の傾向か、ネット連載はコミックスの売れ行きに継続がだいぶ左右されるみたい…。熱狂的なファンは多いのですが、それでもまだまだ連載継続が不安視されています。頼む少しでも売れてくれ!!!というわけで、皆さん『堕天作戦』バケる可能性極大なのでぜひぜひ、よろしくお願いします!

★堕天作戦(1〜3巻 以下続刊)
・作者:山本章一
・発行:小学館
再掲載 memo ……………………………………………………………………………………………
過去のブログ転載とはいえ、この作品をクリスマスにあらためて紹介できることを喜ぼう。
現在5巻まで電子配信しているので、自分へのメリクリギフトとして…。どーすか?