学生の時に読んで衝撃を受けたマンガはいくつかあります。面白かったり、格好良かったり、感動したり、うなったり。その中でも衝撃的だったのが、国民的人気作品『ドラえもん』の藤子先生が描いた、SF短編の数々。
いろいろな刊行物があるので、記憶が定かではありませんが、おそらく中央公論社から発売された『少年SF短篇(全6巻)』『異色SF短篇(全3巻)』あたりだった気がします。
とにかくどの作品も奇抜な発想と膨大なSF的知識をベースに描かれており、短編とは思えない驚きと、あのドラえもんの作者がこんな作品を…というジトっとした読後感だったのを覚えています。
『ひとりぼっちの宇宙戦争』なんて、それだけで連載一本できちゃうし、作家や編集者によっては10巻分くらいにできるネタを、惜しげもなく短編で描き切っちゃったり。

で、この度、小学館から全10冊の愛蔵版がリリースされることとなったので、迷わず購入!
ちょっと変則的ですが、まず今月は1巻となる『ミノタウロスの皿』と7巻『ポストの中の明日』が同時発売。100作以上あるSF短編の中でも屈指の名作『ミノタウロスの皿』を筆頭に『ヒョンヒョロ』『気楽に殺ろうよ』など、早速「うわぁ」ってなること間違いなしで、全巻揃うのが今からめちゃくちゃ待ち遠しいです。
次回配本以降も『劇画オバQ』『ノスタル爺』『コロリころげた木の根っこ』『箱舟はいっぱい』『ウルトラスーパーデラックスマン』『一千年後の再会』『カンビュセスの籤』、いやいやいやいや、こんなんキリがないでしょ。とにかくオススメしたいタイトルが盛り沢山です。(斉藤)
★藤子・F・不二雄 SF短編コンプリート・ワークス(1巻・7巻)
・作者:藤子・F・不二雄
・発行:小学館
・価格:各1,010円 + 税