(この記事は2018年9月20日に書かれた記事の再掲載となります)
3巻の発売から約10ヶ月。首を長〜くして待っていた『堕天作戦』の新刊が遂に発売されました!
現在連載中の数多ある作品の中で一番好きなマンガです。この作品が打ち切りや、尻すぼみで終わってしまうようなことがあったらマンガ愛を取り戻すのに相当な苦労を要するであろうことは想像に難くない。それほどのお気に入り作品です。
さて、物語の最重要人物を、3巻のラストに衝撃の姿で登場させた本作ですが1〜3巻までで、三つ巴となる勢力の主要人物を登場させ、世界の成り立ちにざっくりとですが触れてきました。これで読者の予備知識はバッチリでしょ!と言わんばかりに、最新4巻では戦場を舞台に物語が徐々にですが進展していきます。もう本当にあちこちで戦ってる人ばっかり。
手から発する爆術を推進力に空から兵士を攻め立てる『雷撃将ボルカ』。そのボルカをも凌ぐ制空能力と圧倒的な火力で戦場を蹂躙する『魔竜と騎兵ルビー』。魔竜カトラスをも撃墜する炎の使い手『業火卿ピロ』。そのピロの炎を上回る再生能力で、相手を寄せ付けない主人公『アンダー』。次元を削りとることで、不死者アンダーを葬ることができる唯一の存在『シバ』。そのシバを技量で追い詰める百戦錬磨の『ジュンボ司令官』。
でも、ジュンボ司令官が最強かというと全然そんなことはないです。上で並べ立てたのは、相性をともなったいろいろな戦況が絡んだ結果に過ぎずチカラと技を叩きつけ合う、ジャンプ的少年マンガとはそこが一味違うところ。
4巻ではたまたま戦場のシーンが多くなってしまっているだけで不死者アンダーの目線から捉える、生きることの意味や命の儚さ、儚いからこその輝きといった、物語の本質はこれまでと変わらず感じられます。…たぶん。感じてもらえる…はず? もらえると良いなぁ。
5巻ではおそらく戴天党と手を組んで、空に浮かぶ『星』の秘密に迫っていくのかな?まだまだ、主人公アンダーの “生きて” “戦う” 哀しみの行き着く先が見えません。膨大なセリフのやりとりと散りばめられた謎・伏線。今回も脳みそフル回転させて熟読しないとならない、至福の一冊でした!
★堕天作戦(4巻)
・作者:山本章一
・発行:小学館
・価格:650円 + 税
再掲載 memo ……………………………………………………………………………………………
ブログの再掲載作業しながら、過去のテキストをちょいちょい読み直していますが
なんか変に肩にチカラが入った感じで失笑を禁じ得ない。そんな時もあるわな。