四半世紀の切手放浪記⑧【アルバニア】(比留間)

(この記事は2018年4月18日に書かれた記事の再掲載となります)

ども、多趣味な40代、比留間です。
早速、今日も切手のお話いってみましょう!(^q^)

大体、集めている外国切手は東アジアや中近東、アフリカの国が多いんですが、唯一本腰を入れて集めているヨーロッパの国、アルバニアを今回は紹介したいと思います。

【ALBANIA】(アルバニア)

かつて、ほとんどの社会主義国が、外貨獲得のため、使っていない自国の切手にあらかじめ消印を押して販売していた「注文消し」というものがありました。多くの切手が一度に安価で手に入る「パケット」と呼ばれる袋詰めの切手には、収集家に向けた動物や花、スポーツや乗り物、宇宙など、興味をそそる図案の、キレイなこれら注文消しの切手が沢山入っていて、切手集めを始めた小学生だった私も、手にしてはとても喜んでいました。「アジュマーン」という土侯国の記事の時にもお話した収集家目当ての切手が、こういった国々でも多く発行されていたのです。今でも、動物や植物などテーマごとのパケットを買うと、注文消しの切手が必ず何割か入っています。
旧ソ連やハンガリー、ルーマニア、旧チェコスロバキアにブルガリア、ポーランドや旧東ドイツ、社会主義であったこれらの国々が注文消しの切手を多く出荷していましたが、大判でキレイ、かつカラフルなものが多いため、今でも切手女子たちは好んで買っていくそうです。そんな中にたまに入っていたのが、アルバニアの切手でした。
ある程度収集が進んでいき、その国々のことを知りたいと色々調べるようになった時、アルバニアに関してだけはあまり情報がなく、よくわからない謎国家とされていたことが、興味をそそるきっかけになりました。
アルバニアは第二次世界大戦後から社会主義を唱え、1970年代の半ばまでは半鎖国、以降90年代の初頭までは完全な鎖国だったのです。当時は、注文消しの切手だけは世界中に流れていたため、切手からうかがい知れる情報だけでこの国がどんな国なのかを察していたのでしょうね。
私好みの、素朴な図案が多いのもとても気に入り、30代の頃はアルバニアの切手ばかりに時間とお金を費やしてきました。おかげで9割方は収集できたかと思います。日本国内ではアルバニアの切手を扱っているお店があまりなく、またあってもとても高くて手が出なかったため、ほとんどが海外オークションサイト「e-Bay(イーベイ)」で入手したものです。アルバニアの切手業者から入手したものも多く、とても親切にしていただきました。
収集を進めていくと、完全な鎖国だった時期の切手の一部が、異様に高くなっていることに気づきます。発行枚数も極端に少なかったようで、これらの切手をこれから入手していくのはとても難しそうです。
かつては謎国家であったアルバニアも、現在は国家も成長、治安もとても良いそうで、いずれは行ってみたい国です。

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写真は1913年に発行された初期シリーズの1枚(アルバニア最初の切手も1913年の発行)。オスマン・トルコから独立を宣言したため、トルコの切手に加刷しています。加刷されているのは双頭の鷲と「SHQIPENIA」の文字。「SHQIPENIA」もしくは「SHQIPERIA」は「シュチパリア」と読め、これはアルバニア語で「鷲の国」の意味。アルバニア人が鷲の子孫であるという伝説に由来しているそうです。アルバニアはラテン語で「白い」を意味する「albus」が語源だそうです。語源が同じである「アルビオン」と同じく、アルバニアの地質が主に石灰岩質で白いことから「白い土地」と呼んだことに由来しています。

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