思い出のパソコンゲーム『夢幻の心臓』②

(この記事は2018年4月24日に書かれた記事の再掲載となります)

PC8801ユーザーだった、70年代生まれの斉藤が
当時夢中になったパソコンゲームを、ほとんど記憶だけを頼りに語るコーナー。

最初にとりあげるのは1984年にクリスタルソフトからリリースされた『夢幻の心臓』です。
国産RPG黎明期の作品にして、海外の模倣にとどまらない!
オリジナリティが強く感じられる部分にスポットを当ててみます。

世界観
ファンタジーRPGの根幹ともいえる世界観ですが、
当時の海外RPG・国内RPGともに基本的には今と変わるところがありません。
小説や映画で有名な『指輪物語』に描かれた世界がイマジネーションのベースになっています。
夢幻の心臓に登場するモンスターや、人々の生活の様子も大きく外れることはありませんが
それでも“世界”の成り立ちについては、かなり独創的な解釈をブッ込んできます。

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資料もなにもないので、簡単に図にするとこんな感じ。
天界、エルフ界、人間界、魔界などの数々の世界が
大いなる創造神の手により、巨大な剣を使って縫い留められています。
この最下層だったか、縫い留め損なってブッ飛んでった世界だかが物語の舞台となる夢幻界。

主人公は人間界の勇敢な戦士ですが、戦場で死亡する際に神様に呪いの言葉を吐いて絶命。
本来死んだ魂は縫い留められた上の方の世界へ行くところを、
神を呪った不届き者への罰として、夢幻界に転生するところからスタートします。
…何、この神展開!
現代ならいろいろなクリエーターが思いつくだろう設定ですけど
ロードオブザリング三部作の映画もない、ロードス島戦記すら刊行されていない
何よりドラゴンクエストもファイナルファンタジーもない時代に、この厨二設定を思いつく?

魔法/呪文
さらに、プレーを進めていくと“魔法”を少しずつ覚えていくのですが
夢幻の心臓では魔法の呪文ひとつをとっても「国産RPG作ったるぜ」の志が見え隠れします。
・たとえば明かりを灯す呪文「月の光よ賢者の杖となれ」
・周囲のマップを表示する呪文「全ての物よ我が掌(たなごころ)へ」
・敵にダメージを与える呪文「雷よわが敵を滅ぼせ」
あれか?アラビアンナイトかなんかで有名な「開けゴマ!」みたいな感じだ。
ライト!とかサンダー!とかでは納得がいかなかったんでしょうね。

当時まさに中二くらいだった自分は、この世界観にドップリとハマりこむことになります。

次回はこれまた独創的としか言いようがない、ゲームシステムについて語ります。(斉藤)

再掲載 memo ……………………………………………………………………………………………
このブログを再掲載する作業中に、何度も何度もエラーでブラウザがクラッシュする
謎の現象に悩まされる。別に呪いの言葉を吐いた覚えはなんだが…?

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