四半世紀の切手放浪記⑦【アラウィー派国】(比留間)

(この記事は2018年4月13日に書かれた記事の再掲載となります)

ども!多趣味な40代、比留間です(^o^)/
今日も切手のお話、いってみたいと思います!

【ALAOUITES】(アラウィー派国)

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難しい綴りですが赤い文字のフランス語で書かれており、「アラウィト」と読めます。
飛行機の図柄の加刷(料額や国名などを新たに刷ること)で消されていますが、切手の上部は「SYRIE」(シリア)と読め、シリアに関係する切手なのかな、と何となく伺い知ることができます。

第一次世界大戦後、膨大な土地を持つオスマン帝国が解体されました。
その中に位置していたシリアは1920年から、フランス委任統治領シリアとして、国際連盟の委任統治領となります。

この地を支配していたイスラム教も同じ国の中で派閥割れし、シーア派とスンニ派が対立しているのは世界史で習いました。

シーア派の一分派としてスンニ派と対立していたアラウィー派(アラウィーは、アリーに従う者、という意味)は、シリアが委任統治領になった段階で親フランス的な姿勢をとり、フランス統治に協力することで大きな政治力を手に入れることになります。

そして1922年、アラウィー派による自治がフランスから認められ、アラウィー派国を建国するに至ります。
アラウィー派国は1930年にラタキア国と国名を変えるまで、シリア切手に加刷する形で50~60種ほどの切手を発行します。

評価的には高いものはさほどないのですが、見かけることがあまりない切手です。
完集も可能ですので、戦乱の時代を生き抜いたデッドカントリー(消滅してしまった国)の雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。

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