四半世紀の切手放浪記⑥【アジュマーン】(比留間)

(この記事は2018年4月8日に書かれた記事の再掲載となります)

ども!多趣味な40代、比留間です。
今日は、自分の切手収集に多大な影響を与えた国?地域?のお話です◎

AJMAN【アジュマーン】
アジュマーンは、現在、アラブ首長国連邦を構成する7つの首長国の内の1つ(あとの6つは、先日も紹介したアブダビと、ドバイ、フジャイラ、ラアス・アル・ハイマ、シャールジャ、ウンム・アル・カイワイン)です。

首長国の内、アブダビとドバイは石油を産出していたため財政も豊かでした。
その他の首長国は農業と漁業しか産業がなく、生産性も低かったため、切手販売による現金の収入目当てに、数多くの切手を濫発することになります。

世界の小国においては、切手を発行し収集家に買ってもらうことが国家財政の重要な歳入源になっています。

しかしこれら複数の土候国(現存の首長国と区別するため、このような表記が使われています)は、実際には郵便に使われないような切手を1960年代半ばから1970年代初頭において多く濫発し、世界中の切手収集家を怒らせました。

その切手の製造販売権は海外のエージェントに売り渡され、収集家が好みそうな動植物や乗り物、有名な絵画や美術品、スポーツ、当時世界を賑わせた宇宙をテーマにしたものやオリンピック、万博、など題材は多岐に渡りました。

イスラム教徒の間ではタブー視されている女性のヌード絵画やお酒など、教義を無視するようなものも多く発行されていました。

多くの切手が安く手に入る「パケット」というものが切手屋さんではよく売られていますが、この土候国切手が必ずといっていいほど入っています。

切手収集を始めた小学生の頃、大きくて綺麗なこれらの切手を好んで集めていましたが、これが切手でなく価値のない「ラベル」なんだ、と知った時はとても落胆しました。
だったらラベルと知った上で集めようか、と半ば開き直った気持ちで土候国の切手に手を出したこともありましたが、全容を知れば知るほどその膨大な数に辟易し、今は完全にダンボールの肥やしになっています。

アジュマーンは1964年から1972年にかけて2000種ほどの切手を発行しています。

20180404_085856

写真は初期の頃に発売されていたもので、まだ切手らしさが残っています。
これらは実際に郵便使用されたものはいくつか残されており、郵便資料としては貴重なものになるかと思います。

土候国の切手を集めることで中近東の国々に興味が湧き、一気に外国の切手を集めるきっかけとなったのでした。

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